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難しいこと

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難しいことはたくさんあります。
完成させるということを、急ぎすぎると彫刻はみるみる固まっていき、身動きが取れなくなります。
完成、ということに縛られ、一歩も動けなくなって、恐怖で間違った形も壊せなくなるからです。
それなのに、時間というのは残酷で、いつまでも作っていい作品なんて無くて、社会と関わって、仕事として彫刻をやって行く以上は、決められた時間内で最善の完成を持って行かねばなりません。

作品を、決められた時間内に完成させる、これは、美術の中で一番大切な社会との約束で、
それなのに、こんな基本的な約束すら、美術家にとっては最大にして最強の難問でもあります。

完成させねばならないけれども、完成にとらわれない、最後の一秒まで最善の判断と決断をし、どんなに積み上げてきたものでも必要ないと思ったら捨てる、完成には、おおきな勇気と判断力が必要となります。

心を自由に、感覚を素材に預け、思い切って遊んだり回り道をしなければいいものはつくれません、
また、自由の中にも最大の注意を持って、常に生死をさまよう緊張感を持っていないと、ただの遊びで終わってしまいます。その常に持ち合わせた緊張感こそが実力で、そこが作品の勝敗を決する部分でもあります。

上手くいった、というのは、運がよかっただけで、運に頼るととたんに、運は逃げ去って行きます。
ほんとうの実力とは、作品の中で起こった事故を、解決する能力のことを、言うのかもしれません。
上手くやろうとせず、トラブルをむしろ求めるくらいの気持ちで、気流をどう扱って、どう解決、修正して行くかに、努力の差が、あらわれてくるのでしょう。
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私はいつも、美術のことを人に教えたり伝えたりする時、伝えたいことがあります。
それは、努力は作品の外でやる、ということです。

学生さんであったら、授業で提出する作品は、作品なので、普段の努力を出す、発表の場なので、
授業外でどれほど失敗と、修正と、自分の強化ができるかが、大切な時間になってくるでしょう。
作品のなかだけにそれを求めていると、大きな失敗と、時間をかけた修正ができなくなってしまいます。
私たちだったら、仕事は作品です。
仕事以外の時間で、ドローイングや彫刻、思考、あらゆる失敗と修正、それをクリアしておく必要があって、それが、個人の努力というものなのでしょう。


美術において、努力はセンスを生みます。
センスがない=美術に向いていない、と悲観することは全くなくて、
むしろ、センスの無い人が、努力して勝ち取ったものが、いいセンスなのであって、
生まれつきや環境の差なんて、膨大なのちの努力に比べたら、微々たるものでしょう。


言葉では簡単に言えても、簡単なことが一番難しく、今なお勉強のさなかにいます。
それでも私は、自分が美術に出会って、すべてが変わって、美術から教えてもらった幾千の真実を、
ひとつひとつ彫刻に刻んで、伝えて行けたらいいなと思っています。

来年に大きな個展が1つあるので、そちらに向けた制作を、今年は丸ごと費やして作って行こうと思っています。

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今年も、素敵な場所で、ワークショップや展示会をさせていただけることになりました。

ミュシカ分室
サタデッサン教室

2013年2月23日(土)  「ゆれる木馬を作ろう」の会
2013年2月24日(日)  「 ペン画で好きな動物を描いてみよう」の会

ご予約先: ミュシカ  お電話またはメールにて
TEL: 052-737-8601 / CONTACTページ お名前、ご連絡先、参加希望日時、人数をお知らせください。




栃木県、那須高原のえほんの家MURMURさん
チルチンびと広場
那須高原ガイド
こちらは那須高原の素敵な場所で、ワークショップやえほんの読聞かせイベント等させていただきます。ぜひ、旅行気分であそびにきてくださいね。


5月には東京でワークショップもあります。そちらもまたアップしますね。
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by m_kirin30 | 2013-02-15 20:19 | 日常 | Trackback | Comments(0)
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