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職人

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感動は、自分の感覚の外からやってくるものです。
目の前のモチーフを見て、描くという事を大切にしています。
写真資料をもとに作成する事も多いですが、
ほんとうのところは実際に自分で取材をして、デッサンをして、彫刻を制作すると、
いちばんいい彫刻ができるように思います。
それは、自分の中にぐるぐると動くその動物の3次元の記憶が宿り、呼べば今にも、その子に触れる事ができるような感覚が残っているからです。
時を共にした記憶というのは、深く強く、脳裏に刻まれます。
人間にまつわる事はほとんど覚えられない私ですが、出会った動物たちに関しては忘れる事はありません。

この世界で、一番の願いは、死者にもう一度会えることだと、いつも思います。
それはもちろんかなう事は無く、時はいつも一方通行だからこそ、生き物は美しく、移り行くものはみないとおしい存在になるのでしょう。
そんな中で、いなくなってしまった命に、もう一度触れたいという思いから、彫刻で動物を作る仕事をしています。
現実にはかなわない願いなのですが、彫刻になったその子に、もう一度触れる事で、思い出すことができるたくさんの愛情があります。
私が生きている間に、ひとりでも多くのそのままの美しい姿を、彫刻に残せたらと思うので、
私の仕事は生涯そこから変わる事はありません。

芸術家、表現者、アーティストと呼ばれる人たちは、私の事を認めないかもしれません。
私には、表現というものはなにもないからです。
ただ単純に、どこまでもリアルに、温度のある彫刻を作る事だけに生涯を費やして行きたいです。
この仕事には表現や個性的であろうとする事が挟まってくると、現実が曲がってきてしまいます。
ただ目の前の真実を受け入れる、おおきな器のようなものになって、
現実を、一つ残らず受け止めておきたいと思います。
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私にとっては夢も、奇跡も、感動もすべて現実の中にあります。
そのままの美というものを、残せる最高の職人になれたら、自分の一生は十分だとも思います。
あれもこれもとやりたいことはあっても、こなせることは極わずかなので、この一つの事だけを続けて行けたらなと思っています。

職人というのは、コントロールができる器だと、聞いた事があります。
ものづくりというのは、毎日同じいいものを作るために、実は毎日すこしづつ違った事をしていかねばならないと。
それは、時が経過する事で昨日とは条件がすべて違ってきてしまうからです。
自分の技術の向上、環境の変化、気温、湿度、体調、素材の変化、日々あたらしい条件下でまた、職人は昨日以上のクオリティのものを必要とされます。
技術の向上と平行して感覚も鍛えて行かないと、とたんにものに力は失われて行きます。
どんな環境下でも、美しいものを見つける目を養い、現実を嘘無く作り上げる職人に、なっていきたいとおもいます。


今月末は、東京 もみじ市に参加します。
もみじ市の、猫のブローチワークショップのための見本のはずが、ブローチを30個程制作できたので、会場で限定販売を行いたいと思います、
ワークショップも、ぜひこの機会にご参加ください!
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東京 もみじ市 多摩川河川敷にて開催 9月27日 28日

ワークショップ受付はこちら

10月25日 三重県いなべ市で、ヤネウラットのお化けパーティー に参加します。
森のなかの別荘のような場所で、お化けの木彫りをつくるワークショップもありますので、ぜひ遊びにいらしてくださいね!

10月末、福岡銀行さんで彫刻の大動物園をひらく予定です。

その他、年内ワークショップ、展覧会まだまだありますので、お近くの際はぜひ彫刻の動物たちにふれあいにいらしてくださいね。
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写真は 東京 巣巣さんでひらかれた眠り猫のワークショップの完成画像、みなさまのにゃんこ、すばらしいです!































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by m_kirin30 | 2014-09-13 08:00 | 日常 | Trackback | Comments(2)
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Commented at 2014-09-16 18:17 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by paomi at 2014-11-02 17:28 x
はしもとみお先生、
初めまして。
消しゴムはんこを彫っていて、柴犬も大好きなpaomiと申します。
つきくんをプチプチに包んでから、訪問させていただきました。
つきくん、プチプチに包まれて、満更でもなさそうですね。(^^)
柴犬さんの不思議に触れた感じがしました。
みお先生の作品は、動物の顔が表情豊かで、温かみがあって、素敵ですね。
感動しました。
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