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プレゼント

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2011年は、つくりつづけておわりました。
2012年がはじまりました。
彫刻は、とても時間がかかるものづくり、一年かけて部屋いっぱいの動物たちをつくるのがやっとです。2012年は、どれくらいつくれるんだろう、そして、2013年は、、とおもい、
そうやって考えると、健康である事がもちろん条件ですが、彫刻家という職業は、生涯かけても、それほどたくさんの彫刻を作れるわけではないのだなと感じます。

一生の計画が必要で、30代はこんなの、40代はこんなかんじ、とおもいをめぐらせていると、私の一生なんてあっという間の出来事でしょう。
人生の卒業制作は、おそらく60代が限界、目も見えずからだも動きにくくなってくるので、70代からは生きられる限りちいさな動物たちを彫り続けられれば充分です。

のこりの寿命はわかるはずもないけど、もし人並みに健康に生きられたとしたら、
つくりたいものはもうあふれていて、
一生分くらいはもうすでに思い浮かべていて、
あとは、つくれるだけ、つくるだけ、そんな感じの短い人生です。

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最近、自分の一生を他人がみるようにながめています。
同世代の友だちは、主婦になって子どもを育てて、家庭を守りながら暮らしていて、
自分の生活は、あまりにもその「ふつうのしあわせ」とかけ離れ、
何にこころが取り憑かれているのか、
狂ったように彫刻を作り続ける日々です。
だけどそれが、私の「しあわせ」なので、今はどうしようもなく、
他の人に、かわいそうに、、とおもわれるような日々が、私にとっては最上の暮らしです。

わたしにとって、自分のものはこの世界になにも無いので、
逆に世界中のものが自分のものであるように満たされていて、
彫刻の仕事をして暮らしていける事だけで、それ以上はなく、
この気持ちを一生離れることはないでしょう。

「作品というのは、この世界に向けてつくったプレゼントなんだって」
この前展示会で、自分のつくった彫刻と離れるのが寂しくて泣いていた私に、世代工房の奥さまが言ってくださった言葉です。奥さまも先輩に聞いた言葉だと言っていました。

つくった時点で、自分の手からはなれ、世界へのおくりものになる。
そういうきもちを、いつまでも忘れずにつくっていきたい。
そんな事を思った、2012年のはじめでした。

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そして、、

新年1/16日 17日と、2日間、彫刻(ココにいるケモノ展のガゼルやラクダが参加!)と音楽
ツアーをします!
1/16日は、ジャズ×彫刻ライブ
1/17日は、ポップス×彫刻ライブ
お好きな音楽のジャンルのほうへ、ぜひ遊びにきてくださいね~!もちろん両日もうれしいです!

2012、1/16日

新宿PITINN

太田朱美Risk Factor×はしもとみお

昨年大好評だったジャズ&彫刻ライブ、第二回開催!
ライブ彫刻や、ガゼルやラクダなどの彫刻展示、
アート&ジャズの時間を、お楽しみください。
ジャズライブがはじめてという方にもおすすめ、
アクセスも便利なpitinnに、ぜひ遊びにきてくださいね!

19:30開場 20:00開演

charge 3000円(1ドリンク付き)

ご予約はpitinnまで 03-3354-2024


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そして翌日、1/17日は、

ケモノン音楽会vol,1      出演者  ポチ  けもの   三角みづ紀duo

ケモノ系音楽とは?
どうぶつたちの気持ちを唄にした、ゆるポップ系女性ボーカル ポチ。
jazzyなサウンドに、ここちよい声で唄いあげる、青羊(けもの)。
オルタナティブで、詩的世界感の、三角みづ紀duo
三人の女性ボーカルによる、ナチュラルサウンドな音楽会、「ケモノン音楽会」
今回は、ポチ東京デビューライブに伴い、彫刻家はしもとみおの動物彫刻たちも多数参加、
どうぶつたちにかこまれて、どうぶつたちのサウンドで、極上のけもの音楽ワールドを堪能しにいらしてくださいね!

2012年1/17(tue)
19:00開場 19:30開演
charge 1000円(+1オーダー)
 ご予約 楽や 
03-3338-6068

または ami.matsui@gmail.comまで



動画は、ココにいるケモノ展 大磯 世代工房さんで行なった、ケモノライブ。
「けもの」の青羊ちゃんの唄声が、動物たちに響いて、感動の空間でした。


by m_kirin30 | 2012-01-02 01:19 | 日常 | Trackback | Comments(4)

たのしむ

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一生かけて、ひとつのおおきな作品を作っていきたいとおもっています。
それは、動物たちの日常の風景と、さるとしての私たちの楽しい暮らしの食卓、
最後の晩餐会、動物版を、いつか土地を持つことができたら、一生かけて、ひとつづつつくっていきたいです。
いまつくっているひとつひとつの彫刻達も、その、おおきなたのしい暮らしのひとカケラで、
それを皆さんに届けていけたらいいなと思っています。
いつか日本中やせかいのどこかで、おおきな楽しい彫刻のひとカケラがそれぞれの家族と暮らしている、そんなゆめをみて、毎日木を彫っています。

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最近思うのは、くるしい、しんどい、たいへんだ、、と、毎日ため息をついて暮らすのは、楽だ、と、ふとおもいました。
心が痛んでいる時や、つらい時、もちろん生きていればどんな人にもおとづれますが、
苦しんで、生きる事は、誰にでもできるカンタンなことだとおもいました。
苦しみは大小あっても、なくならないし、つらかった、いたかった、と、人生の苦しみを語る事は、気持ちが楽になる事でも、あるとおもいました。

ほんとうにむずかしいのは、たのしむ事。
どんなつらいことがあっても、たのしんで、笑いながら、笑わせながら、たのしませながら生きていくということ。
死んでしまうくらいつらい事がある人の多い日本ですが、
そんなここだから、できるものづくりがあるはずです。
ひとが一番むずかしいのは、逆境から目をそらさず、さいごに笑いにかえる、ちからをもつこと。

くるしむのは楽だけど、たのしむのはむずかしい。

だけど生死をかけた最強のくるしみのなかでも、ねばり強く生きて、生きる事へのあこがれを捨てない、虫や、木や、動物たちを、たくさんたくさんみてきました。
その子たちの、かけた一生のうつくしさに、誓って、
たのしんで、彫刻の仕事を、生涯続けていこうと、今年の最後に、また改めて思いました。

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来週から、大磯の世代工房さんで、久しぶりの個展をさせていただきます。
私にデッサンのすべてを、生きる事や暮らす事、楽しむ事、たくさんのことをおしえてくれた恩師の西村先生のアトリエで展示会をさせていただきます。
期間中、滞在しながら、浪人時代に戻った気持ちで、デッサンや水彩や彫刻を、させてもらおうと思っています。

ココにいるケモノ はしもとみお個展  大磯 世代工房

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お持ち帰れる小さな彫刻もたくさん、さわってたのしめるおおきな彫刻もたくさん、絵もたくさん、
どうぞゆっくり遊びにきてくださいね!
ワークショップは、ほぼ定員となりましたが、若干数また空きがあります。
12/23日のけものライブ、おすすめです!


追伸
愛知県芸時代のともだち、シンガーのマツイアミちゃんの唄のPVに、水彩画で参加させて頂きました。
アミちゃんのすてきなあったかい唄声と、私はニャンコの水彩画を描いていますので、ぜひ見てみてくださいね!

by m_kirin30 | 2011-12-01 13:57 | 日常 | Trackback | Comments(2)

ボーナスステージ

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あした地球がおわるとしたら、何がしたいか、と考えると、
すきな音楽、すきな美術をあつめて、すきなばしょで、たくさんのお料理をつくって、一夜限りの晩餐会が開きたい、とおもいます。
最後の晩餐、は、だれしもの夢なのかな、とおもいます。

でももしかしたら、いまのこの世界が、ボーナスステージなのかも、ともおもいます。
いちどやりのこした一生があって、もういちど、やり残した事をやってこいと、たのしめと、この世界に送り込まれてきた、ボーナスステージ、だとしたら、どんどんやっていかないと、またタイムアウトだな、とも思います。
死んでも死んでも生き返った、マリオとルイージのように、元気いっぱいでがんばっていきたいとおもいます。

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最近よく考えるのが、プロフェッショナルと、アマチュア、違いなんて無いんだ、という事。
時に中途半端なプロとしてのプライドが、いいものづくりを邪魔することもあります。

プロが忘れがちな事はたくさんあります。

ひとつめが、「飢え」のちから

つくりたくても、つくる時間がない、そんな時に、つくりたい、つくりたいという「飢え」が、時として素晴らしい力を生みだすことがあります。
日々、飢えに自分を追い込んでいかないと、勝てない、そう思います。

ふたつめが、「遊び」のちから

遊びながら、たのしみながら、つくることは、だんだん怖くなってきます。
慣れてくればくるほど、失敗が怖くなり、失敗を頭で避けるようになり、そのせいでまとまった、おもしろくないものができたりもします。
確かな技術の土台のもとに、ギリギリのハンドルさばきで、遊びにいける人のつくるものは、かっこいい、おもしろい、そうおもいます。

みっつめが、「無知」のちから

知る事は、恐怖を知る事でもあります。
失うものの事を考えて怖くなったり、もうだめだとあきらめたり、知れば知るほど、頭の中でしかものごとを考えられなくなり、結果を考えずにはいられません。
だけど、だいじなのは、何がおこるかわからない、ということ。
「無知の知」ということばのとおり、なんにもわからないのだ、といつでも思っていないと、負けてしまう、とおもいます。

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要は、子どものようなフワフワのこころとからだでいる事、
いつでも新鮮に、学んだその先に、また学ぶ余地をみつけて、すすんでいく、限界を超えて、苦しんだ先に、笑っていく、そうやって作っていきたいと思っています。

毎朝、あたらしいステージにたったマリオの気持ちでいます。
どうみんなを楽しませながら、遊びながら、慎重に、スピーディーに、いのちを増やしてがんばっていくか。
ボーナスステージは、たのしむために、たのしませるために、あるのだ、とおもって。

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12月の神奈川県大磯 世代工房さんでの、「ココにいるケモノ」展詳細です。

開館日 12/9、10、11、16、17、18、23、24、25日
その他の日にも開館できるので、お問い合わせ下さい。
info@sedaikobo.com
0463-61-9622



はしもとみお彫刻展
UAEでであった動物たちをモチーフとした彫刻や、ドローイングを約60点展示いたします。
関東圏ではUAEの動物たちはこれが最後の展示機会なので、ぜひ遊びにきてくださいね。

2012年
東海地方巡回展1/27〜2/14 名古屋ミュシカ
関西地方巡回展5/17〜5/26 星ヶ丘洋裁学校

お近くの展覧会に、ぜひ遊びにきてくださいね。
全会場、それぞれ違う彫刻達をならべたり、内容も変わっていきますので、3会場遊びにきてくださってもたのしめる巡回展にしていこうと思っています!
by m_kirin30 | 2011-11-17 21:36 | 日常 | Trackback | Comments(6)

いいとき、わるいとき。

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知らない人に会うのが苦手で、ワガママで自分勝手で、常識のない私が、木を彫る仕事のおかげで、どんな事でも進んでできるようになりました。
木を彫って生きていけるなら、どんな仕事でもうれしい。
仕事が、自分を育んでいるんだと、いつも思います。
仕事での痛みや喜びを食べて、毎日それをエネルギーにして生きている、そんな心地がしています。

美術の仕事は、よくひとりで、ものごとを決めないといけない瞬間に出くわします。
ひとつの彫刻の途中でも、こっちを彫ろうか、あっちを彫ろうか。
迷いながら、決めながら、探しながら、自分ひとりでどこをどう彫るか決めていきます。

ものをつくっているとき、ひとつ、大事にしている事があります。

作っていて、きもちいい、調子のいい時、迷いなく、すいすい進んで、もう間違いなくすすんでいけるような、つよい気分になる時があります。

また、作っていて迷いなやんで、落ち込んで、今までどう進んできたのかわからなくなって、彫刻と向かい合うのがつらいような時があります。
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いい時とわるい時、
どちらも同じくらいにおとずれるのですが、
わたしは、いい時だと思うときほど、実は試されているときで、
わるい時だと思っている時ほど、チャンスだと考えるようにしています。

苦しいときはチャンスだという言葉はよく聞きます。
きっと、自分のダメなところが見つかって、今までの自分では解決できない壁があらわれたとき、自分が苦しいときこそ、成長する、これは植物でも一緒だし、生き物全部にとって、くるしいときは、強くなるチャンスなのでしょう。

いい感じの時、その波にのまれてたのしもう、と今までは思っていましたが、
どうやらそれは間違いでした。
好調な時にこそ、その行動が試されている、そう思います。
富をもち、地位を持ち、権力を持った人間がどう動いてきたかで、国や歴史がよくもわるくも動いてきたように、
本当に試されているときというのは、チャンスが舞い込んできている好調のときなんでしょう。

調子のいいときほど、気持ちのよくものごとがすすんでいる時ほど、冷静に。いま、試されている。
最近は、そう思うようにしています。

10年でようやくスタートラインに立てた彫刻の暮らし、ここからはじまり、
ようやくここへ立てた、
きもちいいものをつくれたらな、と思っています。
来年はまた、あたらしいこともたくさん、はじめてみたいと思っています。

わたしのひとつの夢、音楽と美術をつなげていきたい、というもの、
そのライブイベントが、すこしづつはじまっています。

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12/19日詩人の三角みづ紀ちゃんと、詩と彫刻のライブをします!
高村光太郎の彫刻10ヶ条をもとに、部屋から世界までとんでいくストーリー。
わたしはラクダのライブ彫刻をします。
彫刻も数多く展示します。
同期間に展示している個展の動物たちを連れていくので、
大磯はちょっと遠い、という方にもおすすめです。みづ紀ちゃんの詩が、彫刻達を不思議な世界に連れていってくれます。
なんとみづ紀ちゃんとは、東京造形大学の同期。
学生の方にも、ぜひ見にきて欲しい企画です。
不思議でおかしなおもしろ空間に遊びにきて下さいね!

12/19日 
open 19:30 start20:30
charge¥2000+1d

入谷なってるはうす
東京都台東区松が谷4−1−8
03−3847−2113
ご予約 info@misumimizuki.com


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ふだんはアトリエにこもって彫刻をしているので、彫るところを見てもらうのははずかしいのですが、木から出る音とにおいはすばらしいので、ぜひ彫刻のある空間を、たくさんのヒトにたのしんでもらいたいです。
by m_kirin30 | 2011-11-04 23:28 | 日常 | Trackback | Comments(10)

たからもの。

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ジャンルのさかいめを、なくしていけるといいなと思っています。

ひとは、白黒つけたがるいきものなので、いちごは野菜か果物か、そんなことがテストに出たり、それを知っていることが、頭がいいこと、なのですが、
ものをつくるということは、逆にそういう、あたまの境界線を、いかになくして、まぜていくかが大切なような気がしています。
音楽を聴いていて、カタチがシャープに浮かぶこともあるし、
彫刻を彫っていて、詩があふれてくることもあるし、
運動をしていて、汗と一緒にあたらしい音楽が流れてくることもあります。
きっと、いい集中をしている時には、頭の中がまぜこぜになっていて、
結びついて、境界を越えて、すごいいいものが生まれるんだと、そんな気がしています。

工芸でも、彫刻でも、アートでも、現代美術でも、人形や、置物でも、わたしにとっては、いいものはいいもの、だと感じます。
JPOPでも、ジャズでも、オルタナティブでも、プログレでも、いいものはいいように。
フレンチでも、イタリアンでも、ねこまんまだって、おいしいものはおいしいしソウルフードです。

特にいいなと思うものたちは、ジャンルのさかいめのない、まざりあった、なんだかわからないけど、こころにとどまるもので、「これは何だ」と、割り切れない、円周率みたいなうつくしいものなのです。
また、わりきれない、「秘密」をもったものは、より、うつくしく、魅力的です。
ジャンルに分けられた何かでなく、「これ、いい!」の、「これ」を目指したいのです。


ものに、価値や、評価を与えるのもひとですが、なくすのも、ひと。
どんなにちいさく、価値のないものでも、自分にとってたからものであれば、紙切れひとつでも死んでも持っていきたい、たいせつなものになります。

わたしがつくりたいものは、何か、なまえのあるものではありません。
アートでも彫刻作品でもなく、なまえのない、誰かのたったひとつの、たからものをつくりたいのです。
なまえをつけられるまえの、なんでもない、そのもので、でも誰かのたからもの。
たからものにしてくれる人が、きっと一番、いい名前を、つけてくれるんだとおもいます。

そんなまんなかの、たいせつなものを、つくれたら、
そのあとは、何と呼ばれても、大丈夫、そうおもいます。

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いつかそんな、たいせつなものたちを混ぜた、場所を作れたらいいなと思っています。
たいせつなものたち、たいせつな音楽、たいせつな本や家具にかこまれた、土地。
これからどこへ行くのかわかりませんが、たいせつなものコレクションを集めておこうと思います。

12/23日、このガゼルや彫刻達、たくさんの動物たちの前で、音楽のライブがあります。
素敵な、わすれられないクリスマスになるとおもいます、30名しか入れないので、ご予約はお早めが安心です。

  2011年12/23日(金)

 クリスマスにおくる、けもののライブ  けもの

【タイトル】Come no a house, Kemono house!


2010年6月に「けもの」を開始。「けもの」は人が本
来持っている本能を音にしていく青羊(あめ)のプ
ロジェクトである。オリジナルやJazzを主に演奏す
る。
同年10月に「EMI REVOLUTION ROCK」の5組のファイナリス
トに入る。箭内道彦、鈴木慶一、宇川直宏から素敵
な総評をもらう。同年12月には「モナレコードのお
いしいおんがく~旅のスケッチ~」に参加。
2011年5月25日には初のミニアルバム「けもののう
た」を発売(レーベル: エンガワレコード)。

現在は石田衛(ピアノ)、織原良次(フレットレス
ベース)、柵木雄斗(ドラム)をサポートメンバー
に活動中。
【時間】16:00~18:30

【チャージ】\2,800(ワンドリンク付き)

 要予約 TEL 0463-61-9622 またはMAIL : info@sedaikobo.com



世代工房 〒255-0001
神奈川県中郡大磯町高麗2-9-3
TEL:0463-61-9622
FAX:0463-71-6089
URL : http://www.sedaikobo.com
MAIL : info@sedaikobo.com
会期中はパーキングを若干数ご用意してあります。


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この機会にぜひ、おんがくと美術がまざりあった空間を、たのしみに来てくださいね!

そして、12/19日には、入谷なってるはうすで、詩人で大学の同期の三角みづ紀ちゃんとのライブ彫刻セッション、新年1/16日には、また新宿PITINNさんで、あの企画が!
太田朱美Riskfactor&はしもとみお大動物園も開催します。

詳しくはまたアップしますね!

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by m_kirin30 | 2011-10-24 13:10 | 日常 | Trackback | Comments(6)

いいもの

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なんどもなんども立ち止まって、いいものとはなにか、をかんがえます。

誰かに求められるいいものであれば、質素ではあっても、生活はつづくはず、
いいものをしんけんに作っていれば、社会がそれをまもってくれるはず、
そんなことをおもいながら、「いいもの」ってなんなのか、かんがえています。

いいものって、上手いものと、ちがう。
これはいつも思っています。
上手さ、というのは、こわいものです。

うまい→すごい→感心。
ここで、心の流れが終わってしまいます。

人の心は、どういった時に動くのか、それははっきりとはわかりませんが、
ただ、技術が上手いだけでは、感心の次に感動がないことがおおくあります。

感動は、こころの動き。ギャップやコントラストから、生まれる気がします。

ものすごく下手なのに、努力して限界をこえて、上手くなろうとして、すごい力がでる。
子どもの絵や、学生の絵が「いいもの」なのは、このコントラストから来ているのでしょう。
逆に、
ものすごく上手いのに、いいものにするために力をあえてぬいたり、くずしたりしながら躍動する。
こんなときに、人は感動するのかもしれません。

毎日しんけんに、美術のことをかんがえて、訓練していれば、上手くなっていくのはあたりまえだし、すすまないと、足踏みになって滞ってしまいます。

出せる技術の全部を使って、見せつけるのでなく、あえて、力を込めて、あえて、ちからをぬいて、
バランスをとりながら、ここちよい感動を、つくる。
これが、私の今のいちばんの目標です。

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自主練では、あらゆる技術を向上させる練習をして限界を超え、
本番(作品つくり)では、感動つくりをこころがける。

このことは、実は、音楽をやっているお兄ちゃん達から、学びました。
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ジャズフルートの太田朱美ちゃん、兄と同じグループで活動している事から知り合い、今やジャンルは違うけど、表現を仕事にする戦友のようにおもっています。
彼女のニューアルバムのための彫刻を作らせて頂き、このまえ撮影会を上野公園でしました。

楽しい時間があっという間に過ぎ、いい写真もたくさん撮って、おうちにおじゃまして何気なく話していたとき、
私は何気なく、朱美ちゃんに聞きました。
「やっぱりみんなあつまって、練習とかいっぱいしてるん?」
ぴったりと合う演奏、リズム、音の強弱、いつも感動していたので、相当みんなであわせる練習しているのだと思っていたからです。
そしたら、意外な答えが返ってきました。
「ジャズは、一人で練習する時間が、ほとんどだよ」

びっくりでした。
美術と同じ、自分との戦いの時間が、ほとんどだという事。
おんなじなんだ、とおもいました。

みんなひとりぼっちで、とことんまで自分と向き合って、練習と訓練を重ね、限界を超えていく。
けれど、本番では、仲間と呼吸を合わせるために、力を入れたり抜いたり、いいものをつくることに集中する。

そんな、いいおんがくのような心地のいい感動を、美術でもつくっていきたいなと、あらためておもいました。

力を出し切る事が、いい作品をつくることではない。
こんな大切な事に、今さらながらきづいて、またひとつ、彫刻の道を進めたような、そんな気がしています。
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今年のはじめに新宿PIT INNさんで朱美ちゃんと一緒に、彫刻&ジャズライブイベントをしました。
また来年もやりたいね!と話しています。

今年のはじめの動画をひとつ。

by m_kirin30 | 2011-09-26 21:35 | 日常 | Trackback | Comments(6)

デッサンのススメ

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答えのない、何がいいかは誰にもわからない美術の世界で、デッサンにとりつかれながら暮らしてきました。

デッサンのいちばんの秘密は、うまく描こうとしない事にある。
これは、12年デッサンを続けてきて私が思うひとつの答えですが、こう描いてやろう、と意気込んでも、自分を押し付けるだけで空回りする事が多かったからです。

自分の感覚と目を、完全に脱力させて、何でも染みこむフワフワの状態にさせると、目が綿のようになって、無限の色や形がどっとおしよせてきます。

だから私はデッサンをする前は、必ず深呼吸、光を感じて、
ワクワクしながらも白い紙の奥にすでに見えてくるモチーフを、手ざわりを、感じるようにしています。

次に私は、いつの頃からか一本の手ではたりなくなって、両手で絵を描くようになりました。
最後はもちろん利き手が頑張ってくれますが、右も左も、最初は猫の手も借りたいくらい忙しいからです。
見えてくる現実のスピードに、ついて行くのに必死です。

紙の奥に空間の手ごたえを感じながら、いっぴつ、いっぴつ、
ここで終わりと言われても悔いのないように仕事を進めていきます。


デッサンには自分が嫌でもあらわれます。
自分のダメなところが、進むのをさまたげる大きな壁となって、よりよくするには頭の根っこから、くつがえしてあたらしい目と感覚で世界をみるしかありません。

そのときはじめて、自分を知り、自分の武器も盾も、盾で守ろうとしていたものも見えてきます。

武器を捨てるのではなく、武器を極めよ、が、デッサンの秘訣。
自分のもっていた武器で世界一を目指してから、極めたらはじめて武器を捨てられる日がくるからです。
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デッサンをしすぎると、デッサンにとらわれて自由な線がひけない、昔のような絵に戻れない。
こんな言葉を聞いた事がありましたが、
私はちがうとおもいます。
昔の絵に戻る必要は全くないし、過去の焼き増し作品を作っても仕方ありません。

真のデッサン力は、自由な絵へと自分を導いてくれる。

デッサンを続けて続けて、続けたそのさきに自由が待っていて、デッサン力は決して自分を縛りつけたりしません。
感覚を縛りつけているのは、自分のデッサンに対する引け目と、力のなさ。

デッサンが目指しているところは、そんな器のせまい世界ではなく、ようやく世界に向かって開かれたドアのように、ひろがっていく自由の空間です。
それが、私には一枚の白い紙。

白い紙を目の前にした自分は、あたらしい世界のドアの前に立っている自分。
自分で、描いていくリアルな世界。
夢物語でもなく、重いシリアスでもない、
何となく楽しく苦い、この現実の世界です。

長くなってしまいましたが、
私はデッサンをまだまだ続けていきたい、
100年弱の寿命が与えられるとしても決して足りない無数の世界のドアを、開いていきたい。

そんな風に、暑い夏の夜思った、今のデッサンに対する思いのまとめでした。




アラブ滞在のスケッチをまとめた動画をひとつ。今このこたちの彫刻をつくっています!






現在、動物愛護法改正案があって、パブリックコメントという、国民ひとりひとりからの意見を募集しているようです。
私もコメントしてみました。
ペットを飼っている方はぜひ!
by m_kirin30 | 2011-08-22 21:32 | 日常 | Trackback | Comments(4)

すきま

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アトリエで一人でこもって制作をしていると、たまに、今こうして木を彫っている事に、不思議な感動をすることがあります。

かつて10年前、毎日木が彫れたならそれだけで幸せだった、そのころの夢の中にいるような気持ちになって、どこへでも向かっていけるような。
だけどそんな、すこし気持ちよく感じる時ほど、注意をするようにもしています。

初心が大切と言いながらも、技に酔い、経験に酔い、自分に酔い、過去に酔っぱらって制作がだめになる事はたくさんあります。
敵はこの3つ、技術、経験、自分。つまりは過去。

昨日までの自分を、何のためらいも無くすべて捨てる勇気を、大切にしています。
彫刻は、つまりはそういう事だからです。
どんなに苦労して形をぽりぽり作っても、その形が違うと思ったら、勇気をだして、捨てていく。
その自分の過去と戦う勇気だけが、彫刻の味方なのかなと思います。

最強の敵は、最大の味方にも等しい。
過去といつも戦って、勝って、味方に付けていく。そんな気持ちでいつもいられるように、ナマケモノの自分とけんかしつつ制作したいと思っています。
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この夏も、名古屋の河合塾さんで木彫りのワークショップをさせて頂いています。
毎回、教えなければいけない私が、皆さんの傑作に、感動でテンションが高くなってしまって、
わけのわからない事を話してしまっているような気がしますが、
みんなのなかの、誰も見る事のなかったいのちの形が、そとの世界に、わっと出来上がる瞬間に立ち会うことができて、感動で胸がいっぱいになります。
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私自身、たくさんのいい先生に出会えた事で、本当に自由に、作る事が楽しく、なにも押し付けられずにすくすく育ててもらいました。
自分のように、楽しんで、でも戦って、作って欲しい、そんなふうな願いを込めて毎回みんなの仕事をみています。
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みんなの作品が、なぜこんなに魅力的なのかな、と考えると、
ひとつ、思いあたったことがありました。

見る人と彫刻との間に、ちょうどいい「すきま」のあるのだ!と。
見る人に少し入りこむ余地があって、だけどそのすきまは絶妙な感情の隠れ家になるような。

うまく作ろうとせず、完成を無理に目指さず、思いがあふれて、作りきれない、そんなものの中にだけ存在する、ちいさなすきま。
その空間がないと、見るひとのこころが作品に入りこむ場所がなくなって、帰ってきてしまいます。
上手くなると、すきまのないものをつくってしまいがちです。

わたしも、みるひとにちょうどいい「すきま」のある彫刻をつくりたいと、こころから思ったこの夏前半でした。
来てくださった皆様、本当にありがとうございます、ひとりひとりともっと話せたら、と思うのですが、バタバタしてしまってすみません。
来週の最後の講座も、たのしみにしています!

次回のブログで、最近思うデッサンの神秘について少し描こうかなと思っています。
by m_kirin30 | 2011-08-08 04:25 | 日常 | Trackback | Comments(6)

暮らしづくり

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見えたもの、聞いたもの、食べたものが、自分の体や、目や、この手や、脳を直接作っているんだと気づいたのは、なんと二十歳を過ぎた頃でした。
健康でなければ、いい目と手と脳がなければ、いい彫刻もできません。

学校では教えてくれない、だけど一番大事なことを教えてくれたのは、大阪の予備校の先生でした。
「甘いもんばっか食べとったら考えが甘くなる!」
「ダサイもんに囲まれとったら感覚がダサくなる!」
そう聞いたとき、身の回りの暮らしに、自分の納得していないものがどれほど多いだろうと、ショックを受けたものです。

当たり前の事ですが、美術を仕事にするものにとって、自分づくりも、作品づくりの一部なんだと、
そんなことを考えてから、暮らしづくりを大事にするようになりました。

最初はお金ばかりがかかると思っていました、でもそんなことはない、
よくよくさがせば、いろんなところに、いいものは見つかります。
質のいい素材や食材、質のいい音楽やデザイン、すべて、質素で、自由なものでした。
自分の目で、自分のいいと思った物を見極める力をつければ、自分にあったいいものはきっと見つかります。
それは、なかよしな友だちがお金持ちでも、貧乏でも、関係ないようなものです。

暮らしを自分の納得するものにつくりあげていく、
いい仕事も、この、暮らしなしではあり得ません。
その理想は、私にとっては、いたって質素な、シンプルな暮らしでした。
毎日自分でお料理ができる環境と時間、
納得のいく道具達、
掃除の行き届くちいさなお家、
仕事ができるところ、
土のあるお庭、
一匹の犬、
すこしづつ、理想を自分でつくりあげていく、これ以上の楽しみはありません。
誰かにもらったものであったり、誰かの力を借りてつくったのであれば、これほどの達成感は得られないのでしょう。
もらったものは、ありがたいし嬉しいけれど、
汗を流して手に入れたものは、大切な事この上ないです。

自分の作ったもの達に囲まれて、うんうんとしあわせを感じる。
枝をかき集めてちいさなうちをつくったミノムシのように、納得の空間。
そんな時間と空間を人生でたくさん作れるように、
なんでも自分の力で汗をかいて作っていく、ということを、大切にしていきたいと思います。
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つくれるものから、ひとつづつ、です。
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夏休みの企画で、今年も河合塾さんで木彫りのワークショップをさせてもらうことになりました。
またみんなで木彫りができると思うと、ワクワクします!

7月23日(土曜日) 7月30日(土曜日) 子ども教室(小学5年生~中学3年生まで)
8月7日(日曜日)  8月17日(水曜日) おとな木彫り教室

ご予約はこちら 0120-59-1109

タリーズコーヒーさんとの企画も決まって、この夏は展示やイベント、ワークショップが目白押しです。ナツノアツサニモマケズ、がんばって乗り切ろうと思います!
by m_kirin30 | 2011-07-12 22:15 | 日常 | Trackback | Comments(6)

土地

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仕事が、生き甲斐になってきたのはいつのころからなのか、
ちいさいころは、遊びや勉強やスポーツや部活、それぞれの時に、それぞれの生き甲斐があって、
いつの頃からか、今は彫刻の仕事が一番の生きる意味になっています。
また、年をとるにつれて、自分も変わっていくのでしょう、

だけどひとつ思うのは、いつの時でも、
自分の過去に経験したことだけで生きてはいけないということ。
いつの時も、過去の経験だけたよりにしていると、同じ問題にらせんのようにぶつかります。
ぐるぐる、同じ階をまわっているだけで、ちっとも前にすすめません。
隣を見て、あせって、また同じような失敗をくりかえしたり。

なのでどんな時でも、あたらしい経験をつくるようにしています。
過去のくりかえしでなく、なにかひとつでもあたらしいことを試してみる。あたらしい自分にできることをみつけてみる、
あたらしい経験が、また過去に積み上がって、より高いところから世界を見渡せるようになる。

あたらしい色、あたらしい形、あたらしい深さや、あたらしい言葉。
あたらしいものが、過去のものとまざって、今まで以上にいいものに化学変化していく。
あたらしいものとふるいものを混ぜるために、私たちは生きているんだと思います。
すこしづつ、悪くなってしまわないように、
美術の土地を、よりいいものにしていかなければ。

私は、美術の土地にたどり着いたひとつの種で、その土地を分け合いながら、自分なりに暮らしていく、そんなようないきものでありたいとおもいます。
少しでもあたらしいものを実らせて、自分のいる土地全体の力になれればいいな、とおもいます。

絵を、描かせてもらいました。
結婚して二人で暮らすお祝いの、あたらしいおうちに飾ってくれる絵です。
はなれて暮らすワンちゃん達が、気持ちのいい場所にいるという願いを込めた絵、
あたらしい暮らしの一部に、私のつくったものが入れてもらえる、そのことが、どれほど嬉しい事でしょう。
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ぼんやりと、でもはっきりと、完成を感じながらすすめます。
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なぜかうちの犬がチェックをして
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完成です。
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あたらしい暮らしの、あたらしい一部に、なれたらいいなとおもいます。

7月、8月はワークショップ月間です。
7月9日は名古屋市ミュシカさんで木彫り教室

河合塾さんでも、また今年も夏休み教室をさせていただきます。
7月23日(土曜日) 7月30日(土曜日)は子ども教室
8月7日(日曜日)  8月17日(水曜日)は大人教室

夏の木彫り体験、あたらしいことにチャレンジしてみたいかた、
よかったらあそびにきてくださいね!
by m_kirin30 | 2011-06-22 22:10 | 日常 | Trackback | Comments(8)