<   2010年 04月 ( 4 )   > この月の画像一覧

さよならCOLOR

まちのかたすみ動物園展が終わりました。
f0076833_2328298.jpg

間髪入れずに5月1日から東京 国立 アグレアブル ミュゼさんで、井上アコさんとのコラボ、「ANIMALS」展が開催されます。

さよならから はじまることが たくさん あるんだよ
大すきな唄の歌詞ですが、
展示会の終わりの日は、いつもさよならの現場です。
ジプシーさんもmomoさんから今日でいなくなります。
みなさん、さよならを惜しんでくれました。
f0076833_23335247.jpg

オーナーさんもとっても寂しがってくださり、なんだかジプシーさんが生きてるような表情をしていました。自分が作ったはずなのに、完全に自分の手から離れているようです。

私も先週友達ともさよならもあって、ジプシーさんの彫刻に抱きつくと、私もなんだかほっとしました。この彫刻は、私が作った、とかいう小さいものではなく、きっと、モデルのジプシーさんの存在の大きさが、乗り移った命の固まりなんだなと思います。
f0076833_2338402.jpg

つくったものに助けられることは、今までも多々ありました。
きっと子供ができると、親は子から教えられ、子に支えられ、強く正しく生きて行ける。
そんな感じに近いんだろうな、と思います。
ジプシーさんの彫刻には、くじけそうな時も哀しい時もほんとに助けられました。
私にとっては最高に嬉しくて最高に淋しいさよならになると思います。

たくさんの動物たちとのさよならがここでもありましたが、わたしにとってはひとりひとり、決して忘れられない命の固まりです。
さよならがあれば、またあたらしく彫れる。
また新しい出会いがある。
展示会でたくさんの子達が巣立って行くと、私はまたたくさん新しい子を生み出すことができます。さよならから、はじまる、そんなことを毎日思います。
このさよならとはじまりのつづくサイクルが、今の私にとっては心地よく、一番幸せな瞬間です。

f0076833_23434179.jpg

ばいばい、またどこかで、みんなと会えますように!

来週は、東京に、たくさんの動物たちが遊びに行きます。
一期一会の出会いが、たくさんありますように!
[PR]
by m_kirin30 | 2010-04-28 23:48 | 展示 | Trackback | Comments(12)

つくる

f0076833_9281324.jpg

名古屋市伏見駅の商工会議所ビルの6階にある、会議所歯科さんに柴わんこの彫刻を連れて行って置いてきました。
70歳代のリタイアした獣医さんは、「表情がいい」と、デジカメでいっぱい写真を撮って言ってくれました。
70歳代のあるお爺さんは、本物と思い、「おとなしいイヌですね」と言われました。
昨日は歯の話より木彫の話が多かったんだとか。
そんなお便りを聞くたびに、嬉しくてしょうがありません。

f0076833_9391312.jpg

ここに来る方達は、オフィス街で働く忙しい方達や、ずっと通ってくださっている年配の方々などが多いようです。
みなさん、柴犬のゆるい雰囲気と、木彫りのあたたかさにふれてくれているようです。
木彫は、日本人の心の奥をくすぐる素材です。
きっと日本には大昔から木がたくさん会って、木と出会い、木を加工し、木を使って木と生きる、そんなDNAが深く根付いているのでしょう。
木彫を、やってみたいけど難しそう、と思っている方にぜひチャレンジしてほしいと思います。
歯医者さんがおっくうになっているひとも、ぜひワンちゃんのいる歯医者さんに行ってみてくださいね。

こうやって作った彫刻が喜んで頂けることが、私の何よりの幸せです。
f0076833_10244150.jpg

美術は、時に厄介者にされます。
でっかいものをつくって、置く場所がなく、壊されてきた彫刻もたくさんあります。
作ったものが、ひとを幸せにするものであってほしいと思います。

美術は、この辺りが答えのでない程の難題でもあります。
自分のために作れば作る程、ひとに受け入れてもらえないこともあります。
かといって人に気に入られることばかりを求めた作品も、自分の心を偽ると、あからさまに作品に現れてしまいます。

作品は、自分自身の生き方の鏡のようなもの。
作った彫刻を人の手に渡す瞬間には、いまだに手が震えます。
気に入ってくださるだろうか。
この子は愛されるだろうか。

だけど最近は、何かある一種の信念と言うか、気持ちの固まりのようなものが胸の奥にきっちりとあるように思います。
それは、自分の目で物事をちゃんと見ること。
自分の心で感動し、
自分の手だけでしっかりと作りきり、
自分に正直に制作をすること。
自分自身が楽しむこと。
それらが固まりになって、作るものの奥に芯のようなものを与えてくれます。

そうすれば、もうたいていは大丈夫なのです。
自分自身が深く冷静に、作りきった、と思うものは、人にも必ず感動が伝わってくれるからです。
私は、自分も人も絶対的に信じています。
そうすると、もう前のような作品の評価に対する不安は消えてなくなりました。

つくることは、自分にとって、ひとにとって、社会にとって、地球にとって、いいことであるかどうか、そのどれかひとつでも違っていると思えば、やめなさい。
昔の哲学の本に書いてありました。
いつもそれを確認して、つくっていきたいとおもいます。

f0076833_1075261.jpg

東京 国立のアグレアブルさんでの展示会の詳細が決まりました。
この展示は、仲良し作家の子供服の井上アコさんの展示に、動物でにぎやかにしよう、という特別参加企画です。
詳しくはホームページのほうにもアップしてありますが、
5月1日、2日、3日と、何とここのお店でも、「動物のにがおえやさん」と「いぬのえかきやさん」を開催出来ることになりました。
関東近辺の方で、この不思議体験を味わってみたい方は、予約制で行いますのでお店にお問い合わせくださいね。
http://www.agre.jp/アグレさん

f0076833_1024424.jpg

[PR]
by m_kirin30 | 2010-04-24 10:26 | 日常 | Trackback | Comments(10)

長くて楽しい一日

先日イベントで、「動物の似顔絵会」をただ今展示中のMOMOさんで開催させて頂きました。
その休憩中、カメさん彫刻のとなりに本物のカメちゃんがあらわれて一時会場は大興奮!
f0076833_15455975.jpg

カメキチ君も大パニックでした。

「動物の似顔絵会」は、今回で二回目になります。
このイベントは、お客さんを動物に例えて描く、という奇想天外な企画で、一か八か、な感じで去年
タリーズコーヒーさんで始めたのですが、思ったより好評で、皆さん喜んで頂けたので、今回二度目を開かせて頂きました。
f0076833_15554523.jpg

お子さんたちはこんな感じで動物になってしまいます。
f0076833_15562739.jpg

おさるさんは、ほとんど人の赤ちゃんだったりして、、、。
f0076833_15571463.jpg

かっこいいクマさんに変身したこも!
f0076833_15584879.jpg

そして、この企画は、今回はMOMOさんという人のたくさん集まる展示会場にちなんで、みんなの動物似顔絵も募集させて頂きました。
最終日にはこんなにたくさんのご応募をいただいて、展示会場はみんなの絵でいっぱいになりました。こんなに嬉しい事はありません。
私のいつものサタデッサンのメンバーにも集まって頂いて、みんなで厳正な審査をした結果、
3人が金賞、5人が銀賞、2人が特別賞にえらばれました!
中でも金賞の中の金賞、一位に選ばれたのは、この方!
f0076833_1651841.jpg

すばらしい勢いのある線、自由なデッサン力、そして伝わって来る情熱に、一同感動し、満場一致で選ばれました。おめでとうございます!

その他の賞も、子供さんの入賞が多い結果となりました。

「上手く描こうとするな」

これは、私の始めたサタデッサン教室(土曜日にはデッサンをしよう、というもの)の、いちばん大切にしている言葉です。

上手く描こうとすればする程、リアリティは遠ざかる。
こんな思いをデッサンを突き詰めるといつも感じます。

モチーフを目の前にしたら、自分が描いてきた歴史を忘れよ。
未知のものを描く緊張感でモチーフを見よ。
鮮度は、全ての技術の上を行く。

3年前に作ったデッサン10ヶ条の第一条です。

自分の描いてきた歴史がない分、子供達はいい絵が描ける、そう思います。
もちろん、本格的に絵を勉強して行けば、上手くなることもあるでしょう。
感動を表現するにも技術はもちろん必要です。
でも、本当に絵のことを突き詰めて行く人程、人を感動させるのは、決して上手さじゃないと分かっているはずです。
美術の神様は、純粋に美に感動している人の所にだけやってきて、人に感動を伝える絵を描かせてくれる。
そんな気がいつもしています。

子供達とふれあう時間は、そんな絵の原点を教えてくれる貴重な時間でした。
そうして、楽しく長い一日が終わりました。
f0076833_16573578.jpg

こういう日々のことを、忘れずにいたいなと、思いました。
[PR]
by m_kirin30 | 2010-04-18 16:58 | イベント | Trackback | Comments(4)

旅する彫刻

f0076833_18593781.jpg

名古屋市新栄町にある、まちの縁側 MOMOさんでの展示会が始まりました。
新作リクガメちゃんを筆頭に、全国の動物園の仲間達が立ち並ぶ小さなサファリパークになりました。
始まったばかりにも関わらずすこしづつ作品を連れて帰ってくださり、皆さんのやさしさに、感動した犬のように震えて喜んでいます。

f0076833_19435323.jpg

今回は普段は山積みになって木屑をかぶっているスケッチも、飾らせて頂きました。
スケッチは、彫刻を作るために描くことが多いので、恐ろしい量がいつもたまって行きます。

白い紙と、絵の具と、コーヒーがあれば、おそらく何十時間でも耐久して描けるんじゃないかと思う程、絵を描く時間が好きです。
モチーフが目の前にあって、描く、デッサン的なものならなおさらです。

だけど描いた後の自分の絵にはあんまり興味がなく、自分で作った料理の味があまり分からないように、絵についてはどうやら作る行程だけが好きなようです。

今回飾らしてもらうのも、なんだかこっぱずかしいのですが、意外にも皆さんが喜んでくださっているので、ほっと一安心です。

f0076833_19142614.jpg

彫刻についてはまるで逆で、完成したリアルな存在が早く見たいために耐久して作ることが多いです。 行程も楽しいですがなにより存在が手に入った後のさわれる喜びの方が大きいです。

彫刻は、完成した後に、命になって一人歩きをして行くような感覚になる時があります。
皆さんが手に取って、気に入ってくださり、連れて帰ってくれるたび、
「ああ、あの子は新しい家族と暮らすんだ、いい人にもらわれて、よかったね〜!」
と、親心のような、不思議な感覚になります。

そうか!
かわいい子には旅をさせろ、とは
こういうことか!
と、思いました。

かわいいかわいいと、親が手元に置くことは、エゴでしかありません。
彫刻にだって、動物になったからには命があります。
動物なんだから、旅して当然。全国各地へ、好きな所へ行かせてあげるべきなんだ、と思います。
私は彫刻の動物たちを巣立たせてあげられるように里親探しをするのだ!
と、また新たな決意を固めました。

いつも、思います。
自分なんてどうだっていいけれど、
作った子達には、幸せになってもらいたい。
自分の作品、という感覚が私にはほとんどありません。
ひとつひとつの彫刻が、独立した性格を持つ新しい他者である感覚があります。
作っている途中でさえ、自分ではない何か大きな自然の力が、私に乗り移っているだけのような感覚になることがあります。
私だって地球の産物だから、ちいさな私が作った彫刻も、きっと地球の産物なのでしょう。
そんな大きな思いになれるとき、自分が一切なくなって、自分の手も、目も、脳も、地球の大自然の流れの一部になって命を吹き込める瞬間がやってきます。

いつか彫刻達が旅して、名のない彫刻が、人の心に残るといいな、と思います。
f0076833_19512730.jpg

名古屋市伏見にある商工会議所ビルの6階 会議所歯科さんの受付に寝そべる柴ちゃんの彫刻をただ今製作中で、だいぶ進みました。
春に完成するこの子は歯医者さんの受付で、たくさんの人の心をほっとさせてくれるといいな、とおもいます。
私も歯の検診に行くのが怖くて歯をほったらかしにしていましたが、この子に会いにこれからは定期検診に通おうかな、と思い、体にいい出会いに、とっても感謝の春です。
[PR]
by m_kirin30 | 2010-04-08 20:03 | 展示 | Trackback | Comments(8)