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ひろいもの

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ちょうど一年前、1/16日に、jazzフルートの太田朱美ちゃん率いるRiskFactorというバンドと、生の彫刻する音にあわせて音楽を演奏する、というイベントをしました。
あれからはや一年、
また同じメンバーで、ひとつづつ年をとり、ライブ彫刻&ジャズのライブを実現させることができ、とってもうれしく楽しい時間でした。

ことのはじまりは、私がある日、
「彫刻を彫る時って、ものすごくいい音がする。カーンカーン、コンコンコン、コチコチ、カチカチ、トトトトーン。この、ただの 音 を、音楽 に、変えることができたらどんなにいいだろう」と、
つぶやいたことからはじまりました。

すると朱美ちゃんが、それ、おもしろい、やってみよう、と言ってくれて、
彫刻を彫る音を、ジャズの即興で、ミュージシャンたちに、音楽に変えてもらう、というライブを、
実現することができました。
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ただの「音」だったものが、「音」と「音たち」とをくみあわせて、「音楽」になる瞬間。
リアルなそのときに、立ち会える事は、この上ない楽しさで、ただ、感動します。
そして、それをみたり、聞いたりしてくれる、お客さまたち、
「音楽」が、「音楽」であるということは、私たちがつむぎだした「音」のかけらを、いいなあ、とおもいながら聞いてくださる方がいて、はじめて、「音楽」という感動共有伝達になるのだなあ、と。
いいなあ、と聞いてくださる方がいないと、「音たち」は、行方不明になって、転がって、どこかへ消えてなくなってしまいます。


知識は、ひとに教えたとき、はじめて知識になる、と聞いたことがあります。
音、も、人に、いいなあと、聞いてもらってはじめて、音楽になり、
美術も、だれかに、美しいなあ、と大事に思ってくれた時に、はじめて、美術になる。
料理も、おいしい、と食べてもらって、はじめてお料理になるのかな、と。

ひとりじめしようというようなつまらない感情ではいいものは作れない、
お金にかえられない、言葉にしようのない、もっとすごい感動をひとに伝えたい、そのそれぞれの方法が、つくる、という私たちの仕事なのでしょう。
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ものが、ものにちゃんとなるのは、共感し、感動してくれる相手や、世界があるから、
ひとがこの地球にいなくなれば、芸術なんて、すべてなくなって消えていくだけのもので、
自分のもののように思えるものも、じつは全部、ひろいもののようなもので、誰のものでもない地球のカケラであって、
音楽も、美術も、どんな音をひろって、どんな美をひろって、何を捨てて、つくるか、作り手にとって試されているような気がします。

そこら中に落ちているものづくりのカケラに誰よりも敏感でいる事、そして、ひとりじめしないこと、それが、たいせつなことだと、あらためて感じました。
私が作った彫刻達を、見てくださる方が、最後に、いいなあと思ってくれる事で、はじめて、美術になる完成の瞬間がきます。
これからも、つくったものを、たくさんのひとに、みて頂けるように、がんばらなくては。

ジャズのライブというのは、きっと、その日来てくださったお客様が、いっしょになって音楽を作っている、そんなことを、とても思った一日でした。

よろしければ動画で、ライブイベントの一部をお楽しみください!





名古屋ミュシカさんで、もうすぐ巡回展が始まります!
ワークショップもたくさんあるので、木彫り体験や、デッサン体験も、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

はしもとみお 「砂漠のケモノたち」
2012.1.27 fri - 2.14 tue
OPEN 11:00-19:00 CLOSED THU



UAE(アラブ首長国連邦)に一カ月滞在し、動物たちを取材しながら一緒に過ごした、彫刻家 はしもとみお。現地でふれあった動物たちの彫刻 約60点を展示致します。

彼女の目でとらえた動物の筋肉、毛並み、息づかい。ノミや鋸、彫刻刀を自由に使い、動物の見える形の中にある いのち そのものを彫り出します。会期中には現地取材で描いたスケッチの一部を公開。ワークショップや似顔絵会も多数あります。生命溢れる彫刻の数々をぜひご覧ください。
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by m_kirin30 | 2012-01-21 21:04 | イベント | Trackback | Comments(9)

プレゼント

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2011年は、つくりつづけておわりました。
2012年がはじまりました。
彫刻は、とても時間がかかるものづくり、一年かけて部屋いっぱいの動物たちをつくるのがやっとです。2012年は、どれくらいつくれるんだろう、そして、2013年は、、とおもい、
そうやって考えると、健康である事がもちろん条件ですが、彫刻家という職業は、生涯かけても、それほどたくさんの彫刻を作れるわけではないのだなと感じます。

一生の計画が必要で、30代はこんなの、40代はこんなかんじ、とおもいをめぐらせていると、私の一生なんてあっという間の出来事でしょう。
人生の卒業制作は、おそらく60代が限界、目も見えずからだも動きにくくなってくるので、70代からは生きられる限りちいさな動物たちを彫り続けられれば充分です。

のこりの寿命はわかるはずもないけど、もし人並みに健康に生きられたとしたら、
つくりたいものはもうあふれていて、
一生分くらいはもうすでに思い浮かべていて、
あとは、つくれるだけ、つくるだけ、そんな感じの短い人生です。

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最近、自分の一生を他人がみるようにながめています。
同世代の友だちは、主婦になって子どもを育てて、家庭を守りながら暮らしていて、
自分の生活は、あまりにもその「ふつうのしあわせ」とかけ離れ、
何にこころが取り憑かれているのか、
狂ったように彫刻を作り続ける日々です。
だけどそれが、私の「しあわせ」なので、今はどうしようもなく、
他の人に、かわいそうに、、とおもわれるような日々が、私にとっては最上の暮らしです。

わたしにとって、自分のものはこの世界になにも無いので、
逆に世界中のものが自分のものであるように満たされていて、
彫刻の仕事をして暮らしていける事だけで、それ以上はなく、
この気持ちを一生離れることはないでしょう。

「作品というのは、この世界に向けてつくったプレゼントなんだって」
この前展示会で、自分のつくった彫刻と離れるのが寂しくて泣いていた私に、世代工房の奥さまが言ってくださった言葉です。奥さまも先輩に聞いた言葉だと言っていました。

つくった時点で、自分の手からはなれ、世界へのおくりものになる。
そういうきもちを、いつまでも忘れずにつくっていきたい。
そんな事を思った、2012年のはじめでした。

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そして、、

新年1/16日 17日と、2日間、彫刻(ココにいるケモノ展のガゼルやラクダが参加!)と音楽
ツアーをします!
1/16日は、ジャズ×彫刻ライブ
1/17日は、ポップス×彫刻ライブ
お好きな音楽のジャンルのほうへ、ぜひ遊びにきてくださいね~!もちろん両日もうれしいです!

2012、1/16日

新宿PITINN

太田朱美Risk Factor×はしもとみお

昨年大好評だったジャズ&彫刻ライブ、第二回開催!
ライブ彫刻や、ガゼルやラクダなどの彫刻展示、
アート&ジャズの時間を、お楽しみください。
ジャズライブがはじめてという方にもおすすめ、
アクセスも便利なpitinnに、ぜひ遊びにきてくださいね!

19:30開場 20:00開演

charge 3000円(1ドリンク付き)

ご予約はpitinnまで 03-3354-2024


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そして翌日、1/17日は、

ケモノン音楽会vol,1      出演者  ポチ  けもの   三角みづ紀duo

ケモノ系音楽とは?
どうぶつたちの気持ちを唄にした、ゆるポップ系女性ボーカル ポチ。
jazzyなサウンドに、ここちよい声で唄いあげる、青羊(けもの)。
オルタナティブで、詩的世界感の、三角みづ紀duo
三人の女性ボーカルによる、ナチュラルサウンドな音楽会、「ケモノン音楽会」
今回は、ポチ東京デビューライブに伴い、彫刻家はしもとみおの動物彫刻たちも多数参加、
どうぶつたちにかこまれて、どうぶつたちのサウンドで、極上のけもの音楽ワールドを堪能しにいらしてくださいね!

2012年1/17(tue)
19:00開場 19:30開演
charge 1000円(+1オーダー)
 ご予約 楽や 
03-3338-6068

または ami.matsui@gmail.comまで



動画は、ココにいるケモノ展 大磯 世代工房さんで行なった、ケモノライブ。
「けもの」の青羊ちゃんの唄声が、動物たちに響いて、感動の空間でした。


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by m_kirin30 | 2012-01-02 01:19 | 日常 | Trackback | Comments(4)