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たのしませること

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子供のころ、絵を描くのが、ものをつくるのがたのしくて仕方ありませんでした。
たのしくつくっていればほめてもらえる、そんな世界で生きていたからかもしれません。
ほんとうにいい美術は、プロであれ趣味であれ、大人であれ子供であれ、
ありとあらゆるところからあらゆる人の手によって生まれる可能性があると、そう思っています。

だけど、仕事としての美術は、たのしくつくる事ができれば、人をたのしませるものがつくれるかといったら、全くそうではありません。
美術の仕事をすればするほど、たのしいだけの制作はできなくなってきます。
それでもいつか、真に自分がたのしくつくるものが、ひとをたのしませる日がくることを、
私が歩む美術の勉強の道は、そのことを学ぶ道でもあります。

たのしくつくる事を学ぶのではなく、つくったものでたのしませる事を学ぶ、それが美術の学問です。
そのためには制作のあらゆる苦悩も、痛みも、必要不可欠なものです。
むしろ難しい制作だからこそ、ひとをたのしませる、感動させる、そういったものをつくることができるのかもしれません。
なにがひとをたのしませるのかを知るという事は、なにがひとを傷つけるのかをよく知っておく事だと感じています。
あるひとをたのしませたからといって、あるひとを傷つけていいわけではありません。
自分のつくったものが、自分にとって、ひとにとって、動物たちにとって、地球にとって、どれかを傷つけるものであってはならない、そう感じます。
まだまだ勉強の途中で、間違える事もあるかもしれませんが、
今の時代のまっすぐな彫刻を、見る人に届けたいと感じています。
やがては自分のつくったものが、100年、1000年、そのずっと先に生きる地球の住民にまで、愛されるように。
今の時代に、こんなに美しい動物たちがいたのだという証明を、つくっていけたらなとおもっています。
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エキサイトブログの10周年記念特設ページに、ピックアップの10人のブロガーのなかに選んでいただきました。
大学生の頃にはじめたこのナマケモノ日記が、これからもたくさんの美術を愛する方々に読んでいただけるよう、
更新はとてもナマケモノですが、続けていこうと思っています。
こちらのページからご覧ください。


現在展示中の、「いぬねこ島へようこそ!」のこり一週間、6月21日までになります。
関東での展示会の機会は少ないので、この機会にぜひ足を運んでみてくださいね。

次回展示は、大阪府箕面市です

はしもとみお展 〜いきものたちの隠れ家〜
2014年7月5日(土)〜7月27日(日)
21日祝日のみ、お休み
11:00〜17:00

けんちくの種
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新作も追加予定ですので、ぜひ遊びにいらしてください!












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by m_kirin30 | 2014-06-16 19:29 | 日常 | Trackback | Comments(3)

旅する彫刻

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かわいい彫刻ほど、旅をさせたいと考えています。
展示会に必要な最低限の彫刻たち以外は、すべて作ったものは手放してきました。
いいものほど、手放す方がいい、そういう思いを感じられたときから私は、ひとりの彫刻家として自立できたように思います。
いつか、世界各地に自分の彫刻の動物たちがちりばめられている夢を見ます。
海辺のレストラン、山奥の山荘、町中の図書館、コンビニのレジ、どんな場所にも、似合うような彫刻を作りたいと考えています。
そして作った作者は不明でも、その彫刻が町の人からかわいがられる、そんな風になったら、どれほどすてきなことでしょう。


昔阪神大震災にあって、家の中がぐちゃぐちゃになりました。
たくさんの神戸の人たちの大切なものが焼かれ、壊れて消えてしまいました。
そしてまた大きな地震で、たくさんの方の大切なものが失われていきました。

地球上安全な場所なんてないし、どこに住んでいても、土地を買ったとしても、
すべては地球の持ち物なんだという気がしています。
自分自身だけのものなんて、この世界に一つもないような、そんな気さえしています。

あるときから狂ったように彫刻を作り始めました。
失われた「形」にとらわれた私は、大好きだった動物や生き物たちが木の中に浮かんでは見え、
10年経った今でもなお、何を彫ろうか悩んだ事もなく、彫りたい生き物たちがまだまだあふれかえって私を待っているようです。
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一本の大きな樹のようになりたい、といつも思っています。
実りは遅くても、ゆっくり時間をかけて、根をはり、おおきくなって、
その種を、鳥や風にはこんでもらう、ような。

彫刻を手に取ってくださる方は私にとって風であり鳥であり、
彫刻になったその子の一生を、またあたらしい風景と物語で生かせてくれる、大切な感謝してもしきれない存在です。
彫刻を、世界中たくさんの場所にちりばめたいと思っています。
それは、きっと種の保存の習性とおなじで、
私にとって作る彫刻たちは血であり種であり、
私自身のものだけにするのではなく、
大切な彫刻ほど、たくさんの方に届けたい、
たくさんの土地に住んでもらい、たくさんの土地を旅してもらいたい。
どこかで、だれかに大切にしてもらった方が、彫刻が生きる可能性がとても大きいからです。

例えば自分の家にすべての彫刻を置いて大事にしまっておいたら、
きっと地震や火事で、一度にすべてがなくなってしまうリスクが、高まるのでしょう。
世界中にちりばめておけば、どこかできっと、私が死んでも、無事でいてくれる。

彫刻たちとのさよならは寂しいですが、私が生きている限りは、また作る事ができる。
あと数十年のびっくりするほど短い期間につくる彫刻の動物たち。
ちりばめる彫刻を、迷子にさせないように、
誰かにとって宝物になるように、
つくりつづけていきたいな、とおもっています。



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014年5月 東京 浅草橋 ギャラリーKISSAさんにて個展 「いぬねこ島へようこそ!」開催中です!

彫刻家 はしもとみお展 いぬねこ島へようこそ 2014.05.17 (Sat) – 06.21 (Sat)


6月14日 名古屋 ミュシカ分室さんで木彫り教室デッサン教室があります!


2014年7月 兵庫県 西宮ガーデンズで木彫り教室があります


2014年7月 大阪 箕面市 けんちくの種さんで はしもとみお展〜いきものたちの隠れ家〜 開催します!

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写真はこの前の猫を彫るワークショップのお客様の彫刻、すばらしい!




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by m_kirin30 | 2014-06-02 09:47 | Trackback | Comments(2)