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スケッチのすすめ

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目の前でモチーフを見ながら描くスケッチを、日課にしています。
スポーツ選手の方が毎日体を鍛えるように、美術家も日々目と手と感覚を鍛えることがとてもたいせつだと思いますし、自然をリアルに描く仕事なので日々自然界の研究を続けたいというのもあります。
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スケッチは、目の前に生き物、植物などを見られる状況で、描くようにしています。
想像上のものを描いたり、写真資料を見て描くことはしません。生の感動を定着させる技術を養う練習が、私なりのスケッチです。
写真を利用して描いてしまうと、写真は動かないものですし、色も固定、サイズも縮尺のものなので、過去の自分の技術の焼き増しにしかならないような気がします。仕事上写真資料から仕上げることはありますが、あくまで訓練としてのスケッチは、生のモチーフを見て行います。

動物たちはもちろん動き回るので、動体視力、記憶力、瞬発力、たくさんの力が身につきます。
自分にとっていちばん難しいことをつづけていく、習慣化していくことが、ほんものの技術を養うことにつながります。

そして続けていくうちに、ほんとうにたいせつなスケッチの不思議に近づいていきます。
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スケッチは、過去の技術を一切忘れることがたいせつだということに気がつきます。
過去の記憶も、すべて討ち払って、新鮮な脳でのぞみます。
羊は白い、植物は緑だ、そんな既成概念がいちばん不必要なものです。
ましてや、今日はこんな絵を描いてやろう、あの時うまくいったあの手段で描いてやろう、
そんな概念がいちばんの敵です。
過去の焼き増しを作っていっても、技術の向上は無く、それどころか、技術の固定化、癖の助長、感覚の停滞がおこり、絵はみるみる力と鮮度を失っていきます。

たいせつなのは、生まれたての生き物のような目で、この世界と向き合い、
はじめて絵を描いた時のような感動で、モチーフと時を共にし、観察することです。
手と目と感覚をリラックスさせ、深く呼吸し、まず目の前のモチーフが美しく見えているかを確認します。
「ああきれい」と思ったらすぐ、筆を走らせます。
下書きも必要ありません、失敗はいくらでもしていいので、どんどん筆を置いていきましょう。
生でモチーフを見て描くことの何がいいかというと、失敗ができるということだと思います。
失敗を克服していくことこそが技術の向上で、どん底から這い上がって培ったほんものの一枚は、うまく仕上げた1000枚より、価値のあるものです。

その経験値を、100枚、1000枚、10000枚と重ねることにより、
どのような状態でも失敗などなく、成功に導けるのだということ、
自分の絵の最底辺を底上げできることにつながります。
安定した、いつも 「いい絵」が描けるようになるスケッチ力は、その他の仕事もおおいに助けてくれる存在になります。
あらゆる分野のプロフェッショナルというのは安定力そのものだとも、思うからです。

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たくさんのまだ見ぬ美しさを発見して、世界の美しさを伝えて届けていくのが、私の仕事です。
死ぬ時に誰よりも、この世の美しさを発見した人間でありたい、そう思っています。
何万枚ものスケッチを残して、生涯を終えられたらと思っています。


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この夏〜秋の展示会は、主にグループ展になります



2016年7月23日、24日特別展示

いきもの達のかくれんぼ展 きりん工舎 三重県

場所:きりん工舎内展示スペース 入場無料

日時:2016年7月23日(土曜日)10:00~18:00 ※木彫りのワークショップ同時開催

7月24日(日曜日)10:00~16:00

日曜日は閉館時間が早いのでご注意ください。

・あまのじゃくとへそまがり ・蛾売りおじさん ・柴田 望・はしもとみお・馬場 稔郎・本多絵美子

・宮本 祐太・新井 達矢


ブローチ!ブローチ!ブローチ!3
*日時 9月18日(日)〜28日(水) 23日(金)定休日
*場所 weekend books

グループ展示になります。販売用ブローチをいくつか出品します。

「ペットショップにいくまえに」展
2016年9月15日(木)~10月3日(月)
グループ展になります 販売用彫刻、展示用彫刻を出品します。
ウレシカ



特集記事も書いていただきました、ぜひご覧ください。

IT WALL
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by m_kirin30 | 2016-07-05 18:40 | 日常 | Trackback | Comments(6)