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彫刻

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私は、もともと美術を志そうと思ったときは、絵が好きだったからです。
単純に、絵を描いているとき、時間というものを忘れました。
音楽もずっとお兄ちゃんといっしょにやってきましたが、結局、芸術の世界が好きでした。高校二年生のときに、美術か音楽か、どっちかにしないと、というときに、音楽だと、三歳のときからやってきたので、自信もありました。
だけど、自信があった分、先も見えているような気がしました。
ある程度できてしまう分、音楽だと楽に結果を手に入れてしまうような気がして、怖くなりました。
全く未知の、美術の世界。はたして、好きというだけで、どこまでやっていくことができるか、試してみたくもありました。
それに、音楽の夢は、お兄ちゃんが追いかけてくれていたので、それで満足でした。

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美術の世界は、想像を遥かに超えて厳しいものでした。
高校二年生のとき、予備校の先生のすすめで、デザイン科に入り、それから二年間、デザインの意味も知らないまま、ひたすらにデッサンの勉強をしました。
デザインする、というより、単純にものを作る事が楽しく、デッサンする事にやりがいを感じていたので、デザイン科としての原点を無視していたので、大学も合格しなくて当然でした。
そのころ、一冊の本に出会いました。

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彫刻家ジャコメッティが、矢内原をモデルに肖像画をかくというただそれだけの本ですが、そこには彫刻家の限りない探求と、嘘偽りのないデッサンとの格闘が400ページにぎっしり詰まっていました。
美術の事を何も知らなかった私が、はじめて、自分のやりたい美術は、彫刻なんだ、と気づいた瞬間でした。
しかし当時は関西には彫刻を教えてくれる予備校はなく、ましてや東京で浪人するなんていう贅沢もできなかった私は、立体ができるという事と、発想ではなくデッサン力で勝負ができるという事で、工芸科に移りました。

けれども結局、自分をだましていたように思います。
本当にやりたい事は、デッサンであって、やっぱり工芸の世界の事を全く知りませんでした。工芸の原点を知らずに工芸科を受験して合格しないのは当然です。
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大学に入ってから、はじめて関西を出て、彫刻を存分に勉強できる環境になり、私は水を得た魚のようにようやくデッサンの勉強だけに集中することができました。

彫刻、という世界に取り付かれたのも、結局、デッサンの極地だからです。
三次元で、丸ごとをとらえることができれば、究極だと今でも考えています。
目の前の動物や植物、自然を作品にしたいのも、目の前の美しいものを、丸ごと残したい、という思いだけです。
その子が生きていた時代や、空間や、その子の性格や、生命力、全てをとらえる彫刻を残していく事が仕事です。

もしかしたら、もう私のやってる仕事は美術ではないのかもしれません。
現代美術では、きっと、こんなアカデミックな事をしている作家はいないでしょう。
私のしている仕事は、ただの、デッサン、それだけですが、それでも仕事をつづけてこられた事が、本当に今はうれしいです。

アトリエツラナッテでは、デッサンを毎日続けたいと考えています。
みなさん、わんこやにゃんこ、たくさんの動物たちや子供や植物、何でも誰でもつれてきてくださいね。
私は、毎日デッサンの勉強をしていきたいので、モデルさんは大歓迎です。


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ツラナッテのドアノブのデザイン
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子供さんには動物プレートなんかも、企画中です!
アトリエのオープンも、三ヶ月と迫ってきました。
彫刻のレストラン、楽しみにしててくださいね。

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by m_kirin30 | 2009-01-11 00:02 | 日常
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