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制作日和

今年は残暑無く涼しくなったので、秋の制作日和がやってきました。
春と秋は制作が進みます。
一日のほとんどをおうちのアトリエで過ごしますが、もちろん夏でも冬でもエアコン(粉ですぐ悪くなってしまいます。)が使えないので、夏は汗だく、冬は凍えながら制作します。

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比較的いいのは夏で、暑い暑いも最初のうちだけ、そのうちすぐ汗が出て、窓を開けて風さえ通しておけば、すぐ気持ちいいくらいに体が冷えてくれます。水(私の場合アイスコーヒーですが)さえ飲んでおけば全く問題なくすぐ心頭滅却状態になって集中できます。
最近は学習してコーヒーに木屑が入らないようにふたのしまるエコボトルで乗り切っています。

けれども冬は厳しいです。
まず手先がなかなか暖まらない。腕は木槌をふるえばすぐ暖まりますが、指先がかじかんで、刃物を扱うのがとにかく危険です。
昔はドライヤー大作戦で乗り切っていましたが、今は1980円の電気ストーブが命です。

自然の厳しさは、集中力である程度のり切れる気がしますが、それでも春と秋は、地球がくれるプレゼントのような気がしてなりません。

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場所のせいにしたくない、というのは昔から心に決めていた事ですが、いつか、風の通る天井の高い薪ストーブのあるアトリエで、犬と一緒に、制作ができたらなといつも思ってしまいます。
そういうアトリエを持つためにも、今は今いる環境で精一杯の仕事をするのが一番なのかもしれません。

理想の状況ではないけれど、今も今なりに楽しい、といつも思います。
大学時代は貧乏で、大学でこっそり野菜を育てたり、電車代が出せなくて長距離歩いたり、大雨の中を原付でバイトに通ったり、ネコがもらっているツナ缶をこっそり横取りしたりする過酷な日々でしたが、今思い返すと、とても楽しかったと思います。
あの日々がもし理想の大学生活を何不自由無く送っていたら、きっと思い出ももっと少なかったんじゃないかと思います。

理想に近づくために努力や苦労をする日々こそが、後になると楽しいんだなと、年を取るたび感じます。
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秋は気候のおかげで制作がはかどり、一日でとても進みます。
名古屋の片隅ですが、それでもいい風が吹くと、自然とつながっているんだな、と感じます。
きっと、どこへいても、どんな仕事をしていても、天と地と美とつながって人や動物は生きているんだなと、哲学の秋を満喫している今日この頃です。

「自然と手がつながればつながる程、美は手に力を貸してくれる。」
美の先人達の言葉をかみしめながら、木と格闘する毎日です。

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by m_kirin30 | 2009-09-10 00:55 | 日常
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