<< 2009年の終わり 過ぎる >>

リアル

f0076833_191553.jpg

車を手に入れてから、とにかく車に画材一式積んで、目当ての場所にスケッチにいく、というのが楽しくて仕方ありません。
デッサン力も備わるし、何より、寒さ、暑さ、暗さ、あらゆる環境で自然の厳しさを味わいながら描く事で、百戦錬磨のような絵に対する厳しさが養われる気がします。
愛知県蒲郡市にある、量感の神様、清田の大楠に、ドライブスケッチに行ってきました。
f0076833_19125231.jpg

象を一匹丸呑みしたような、まさに量感では日本有数のクスノキです。
さわって、いい量感が作れますように、とお祈りをしてきました。

クスノキには、不思議な縁をいつももらっています。

小さい頃、小さな庭にあった一本の楠が、私を自然や生き物達とつないでくれる大切な存在でした

大学の頃、誰かが捨てたクスノキのくずがモグラに偶然見えて、それから、木屑置き場にありとあらゆる動物たちが山積みになっている姿が見え始め、気が狂ったように毎日小さな生き物達を作り、毎日クスノキの木屑まみれで幸せな気持ちで眠りました。

卒業して、大きなクスノキを見に行きたい、という思いから、愛媛、徳島、三重、静岡、愛知、たくさんの土地を回りました。
なぜか、クスノキを見に行ったその近くの場所から深い縁ができたり、仕事をいただいたり、作品を置いて頂けたり、不思議と見に行ったクスノキのそばで 「いいこと」 がおこるようになりました。

まさに、運は運ぶもの。で、
いいことは、いいことを、よぶもの、でした。

クスノキのでっかい生命力が自分に少し宿り、手に伝わり、作品のクスノキにも伝わっているような感動が、いつもありました。

f0076833_1931416.jpg

いつか、世界のでっかい木も見て回りたいです。

今日も、素敵な縁で、日進市に住む38歳のシロマユテナガザルを飼ってられるお家に、スケッチをさせてもらいに行きました。

f0076833_19362559.jpg

おばあさんに育てられたビージー。
たくさんの土地を渡り、ここへきたというお話を聞かせて頂きました。
またいいモデルに出会ってしまったので、ビージーも、木彫にしたいと思います。

こういう彫刻が、ずっと作りたかったんだと思います。
ただの猿、では無くて、実際にここに生きているおばあさんに愛されているビージー。
ただのオランウータンでなく、日本中の人に感動を与え、多摩でパワフルに生きるジプシーさん。
今まで作らせてもらってきたわんちゃん達にもそれぞれ、世界でひとつの忘れられない物語があります。

実際に同じ世界で生きていて、たくさんの世界と愛情と関わり合いながら、物語を残して行く命。
たったひとつのリアルな命を作りたいんだ、と、改めて思いました。

f0076833_19462363.jpg


ジプシーさんも、最後の砦に向かいました。
ここからどれだけ前へ進めるか、どれだけ命をあらわにできるか、
限界を超える仕事を、して行きたいと思っています。
[PR]
by m_kirin30 | 2009-12-11 19:52 | すてきなところ
<< 2009年の終わり 過ぎる >>