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マイノリティ

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これが芸術だ!と、表現し、人に理解してもらえなくてもいい、と思えたらどれくらい楽なんだろう、と思います。
自分の好きなだけの事をし、仕事にならなくても、表現しているのだからいいなら、美術は簡単です。
いちばん難しいのは、自分が発見したごく個人的なマイノリティな真実の美を、いかに多くの人に深く共感されるものに作っていくか、これこそが死ぬほど難しい事なんだと思います。

目の前の感動を伝えたい。
そんな想いで10年間腕を振り続けてきました。
自分が奥深くから感動したものであるならば、それを表現するだけで感動は伝わるはず。
私がやりたかった事は、感動のコミュニケーションなのかもしれません。
その感動を与えてくれるものが、私には木と動物たち、自然界の学問や哲学だったのかなとおもいます。

自分がおおきくなればなるほど、人に知ってもらえればもらえるほど、今までは怖かった。
自分の作りたい物ができなくなるんじゃないかと、大きくなるのを拒んできたのかもしれません。
ちいさいままで、生活して、ほのぼのと暮らすのはある意味しあわせで楽しい事です。
楽がしたかっただけなのかもしれません。
だけど心の奥底で、もっとたくさんの人に届けたいとか、自分の発見した美を見てほしい、といつもおもっているのが本心です。
おおきくなっても、ちいさくなっても、ただしいことをやれる、そんな彫刻家になりたいです。
地球中の美しいものを受け入れられるくらいのおおきなおおきな器になれるように、今はただ努力を続けて行きたいと思います。

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友だちがとってくれた制作風景の写真。10年前より腕が2倍くらい太くなってしまいました。
かわいい服も切れず、髪の毛は木屑まみれ、毎日つなぎ。休日無しの過酷な肉体労働。
全身が筋肉の固まりになってプールでも沈んでしまいます。(あくまで私だけ)
こう描くと彫刻をめざす子はどんどん減ってしまうかもしれませんが、たしかに彫刻は職業の中ではマイノリティ。一般職にくらべると目指す子はとっても変わり者のように思われます。

みんながやりたがらない事、それは、つらく、きびしく、過酷な仕事だからでしょう。
だけど、ちがう、と私は思います。

誰も知らなかった美を、誰もやらなかった手段で、全世界の人に共感し、感動してもらう。
こんなに人類史上の大発見はなかなかありません。
美術にはそれだけの余地がまだまだある。
平和だって作れるかもしれません。
きびしさなんか、その喜びに比べたら微々たるものです。

そんなふうに最近は、思っています。

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国立のアグレアブル ミュゼさんに、作品を常設して頂ける事になりました。
関東では、二つ目の場所。
ここでは出会いが毎回おこります。
月に一度、絵描きのイベントもさせて頂くことになったので、関東近辺のかたは、ぜひお店に遊びにきてくださいね。
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オーナーさんは、いつも私の飼育員のように世話をし、食べ物を与えてくれます。
だから私もここへいくと動物になれて、いい絵が描けるとおもいます。
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by m_kirin30 | 2010-06-15 12:15 | 日常
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