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東京

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「東京に来て得たものも、東京に来て失ったものも、全てが何かになると信じて、
 日々、こっちで楽しく過ごしてみるよ。」

7年前、東京で5浪して、東京芸大に入れなかった親友から来た手紙に書いてありました。
私たちは大阪で3年浪人し、私は拾ってくれた東京造形大に入り、親友はその後東京の予備校で2年間浪人しました。
あの頃私たちは、何が何でも東京に出てきたかった。
大阪から見た東京は、あまりにかっこよく、あまりに輝いて、あこがれの地でした。

美術の最先端の展示会が次々に開かれ、美術書の専門店なんかもあり、たまに行ける東京の街でむさぼるように好きな作家の画集を読んで漁りました。
東京の地にいるだけで、美の神様がついて来るような気がしていました。

ちょうど、100年前のパリの町も、そんな夢を抱えて、たくさんの画家や彫刻家達が歩きさまよっていたのでしょう。
ゴッホ、ゴーギャン、マティス、ピカソ、ジャコメッティや、マリーニ。

だけど本当は、そのほかに世に出なかった素晴らしい作家が、人間の歴史上数億といたのでしょう。
売れたくない作家は一人もいません。名のない作家は常にこれでいいのかと、自分に問い続けます。

みんな、評価を求めてさまよい、孤独と戦い、挫折したり格闘しながら美術を続けていたのでしょう。10年前に夢見た東京も、地方から来た私たちには、まさにそんな場所でした。
友だちのいないアトリエで、一人泣きながら粘土をこねることもありました。

東京にいるだけで、美術のなにかしっぽがつかめると信じていた頃。
毎日おとずれる展示の案内や、コンペや発表の機会。
転んでも転んでも、美術の世界に自分の居場所を探していました。
みんながどんどん進んで行って、自分だけ取り残されて、
毎日、なにか恐怖と戦っていました。

だけど、美術のうつわはそんな狭いものじゃない。
名のある作家だけを受け入れる訳じゃない。
全ての美術を愛する人たちの作品を、受け入れるだけのうつわが、美術にはあると気がつきました。

それは、地球上どこにいても、
どんな立場に自分がいても、
どんな生き方をしていても、
美を求める心があれば、
美術はできるんだ、ということ。
こうでないとだめなんだ、なんてものが美術にはないんだと知りました。

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あれから10年。
東京からもらったものは数えきれない刺激といつも見上げる向上心。
そして、数えきれない大すきな人たちとの出会い。動物たちとの出会い。
現在進行形で、東京の街からたくさんのものをもらい続けています。

今も東京でがんばっている作家の友だち、音楽をやってる友だち、いつも泊めてもらうおうち、彫刻を置いてくれている場所、お帰りと言ってくれるお店。たくさんの犬や動物たち。
そんなみんなががんばっている東京の街が好きです。
今は、東京に行ける時がいつも楽しみです。
たくさん東京に行く機会が持てるように、いい彫刻をたくさん作って、みんなに届けられる機会を持ちたいです。
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国立のアグレアブル ミュゼさんでは先日イベントをさせて頂きました。
古典のフラダンスを彫刻の犬が眺める機会をもらいました。
彫刻が、たくさんの風景を見られることが、嬉しくて仕方ありません。
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いぬのえかきやさんも、いつもワンコとの出会いがあり、一期一会の出会いに感動をもらっています。
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動物の彫刻をおさめた東京都立小児総合医療センターには、たくさんの絵が飾られていました。
病院の中で美術の力が子ども達をたのしくしていると思うと、嬉しくてたまりません。
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いま、千駄木で「アズキムシの夏休み」展が開催されています。
そのあと24日から同ギャラリーで個展も開催します。
今回限りの作品もあり、このワン子達も新しい出会いがあったようです。
ぜひ、動物たちに会いに行ってくださいね。

名古屋市ミュシカさんでも、今月中はひきつづき小さな動物たちがいます。
9月はイベントが盛りだくさん、まだまだ、伝えたいことがたくさんです、
ナマケモノですが、よろしくおねがいします!
by m_kirin30 | 2010-09-13 22:54 | すてきなところ
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