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いいもの

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なんどもなんども立ち止まって、いいものとはなにか、をかんがえます。

誰かに求められるいいものであれば、質素ではあっても、生活はつづくはず、
いいものをしんけんに作っていれば、社会がそれをまもってくれるはず、
そんなことをおもいながら、「いいもの」ってなんなのか、かんがえています。

いいものって、上手いものと、ちがう。
これはいつも思っています。
上手さ、というのは、こわいものです。

うまい→すごい→感心。
ここで、心の流れが終わってしまいます。

人の心は、どういった時に動くのか、それははっきりとはわかりませんが、
ただ、技術が上手いだけでは、感心の次に感動がないことがおおくあります。

感動は、こころの動き。ギャップやコントラストから、生まれる気がします。

ものすごく下手なのに、努力して限界をこえて、上手くなろうとして、すごい力がでる。
子どもの絵や、学生の絵が「いいもの」なのは、このコントラストから来ているのでしょう。
逆に、
ものすごく上手いのに、いいものにするために力をあえてぬいたり、くずしたりしながら躍動する。
こんなときに、人は感動するのかもしれません。

毎日しんけんに、美術のことをかんがえて、訓練していれば、上手くなっていくのはあたりまえだし、すすまないと、足踏みになって滞ってしまいます。

出せる技術の全部を使って、見せつけるのでなく、あえて、力を込めて、あえて、ちからをぬいて、
バランスをとりながら、ここちよい感動を、つくる。
これが、私の今のいちばんの目標です。

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自主練では、あらゆる技術を向上させる練習をして限界を超え、
本番(作品つくり)では、感動つくりをこころがける。

このことは、実は、音楽をやっているお兄ちゃん達から、学びました。
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ジャズフルートの太田朱美ちゃん、兄と同じグループで活動している事から知り合い、今やジャンルは違うけど、表現を仕事にする戦友のようにおもっています。
彼女のニューアルバムのための彫刻を作らせて頂き、このまえ撮影会を上野公園でしました。

楽しい時間があっという間に過ぎ、いい写真もたくさん撮って、おうちにおじゃまして何気なく話していたとき、
私は何気なく、朱美ちゃんに聞きました。
「やっぱりみんなあつまって、練習とかいっぱいしてるん?」
ぴったりと合う演奏、リズム、音の強弱、いつも感動していたので、相当みんなであわせる練習しているのだと思っていたからです。
そしたら、意外な答えが返ってきました。
「ジャズは、一人で練習する時間が、ほとんどだよ」

びっくりでした。
美術と同じ、自分との戦いの時間が、ほとんどだという事。
おんなじなんだ、とおもいました。

みんなひとりぼっちで、とことんまで自分と向き合って、練習と訓練を重ね、限界を超えていく。
けれど、本番では、仲間と呼吸を合わせるために、力を入れたり抜いたり、いいものをつくることに集中する。

そんな、いいおんがくのような心地のいい感動を、美術でもつくっていきたいなと、あらためておもいました。

力を出し切る事が、いい作品をつくることではない。
こんな大切な事に、今さらながらきづいて、またひとつ、彫刻の道を進めたような、そんな気がしています。
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今年のはじめに新宿PIT INNさんで朱美ちゃんと一緒に、彫刻&ジャズライブイベントをしました。
また来年もやりたいね!と話しています。

今年のはじめの動画をひとつ。

by m_kirin30 | 2011-09-26 21:35 | 日常
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