「家族の風景」は、卒業制作のタイトルにも使い、ずっと作品のテーマにしている言葉ですが、実は大好きな歌のタイトルでもあります。
「どこにでもあるような、家族の風景」 それが、一番の幸せな時間なんだと気づいたのは、最近になってからですが、うっすらと、阪神大震災の時の体験が、ずっと残っているからのように思います。
地震があった時はまだあたりは夜が明けてなく真っ暗だったので、どうなっているのかわかりませんでした。朝日があたりを照らしたときには、昨日までの、当たり前の風景はすでになく、全てが不自由で、昨日までの生活も、何もかもが変わってしまいました。
私は、15歳で、宝物だったバイオリンを抱えて、しばらく泣いていました。
うちは幸運にも、家族が無事だったので、以前の家族の風景を取り戻す事ができました。
そんな事があったから、たぶん、「家族の風景」を日々、大切にしたい、と強く思うようになったのかも知れません。

家族の風景 制作途中