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2010年 08月 24日 ( 1 )

なかまたち

旅が好きです。
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一人スケッチ旅行がほとんどでしたが、この前はデッサン合宿に仲間達と農家民宿 源さんにお邪魔しました。
民宿では自炊、イベントもしおりも自分たちで作り、オーナーさんとも一緒に遊んだりしながら楽しい時間を過ごし、時間が空いたらドローイングをしました。

美術はひとりぼっちの多い仕事です。
大学にいる時はたくさんの友だちと同じアトリエで制作しますが、それでも卒業制作は、たった一人です。誰も一緒に作ってはくれないし、自分一人の力で作品は立ち上げなければならない。
一生、この仕事は孤独との戦いのような気もします。
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でも、今回の旅は美大を出たのは私一人、あとのみんなは、美術が心から好きで、絵を描いたり、美術館に行ったり、もの作りをしたり、そんななかまたち9人で行きました。

みんな、美術に対しての想いがとても純粋です。
心底、美術が好きでいてくれる。
絵を描く事を、難しいながらも楽しんでくれてる。
私はどうか。
上手く描こうと力が入っていないか。
純粋にもの作りを楽しめているか。

私のような仕事は、だれも叱ってくれません。
ひとりぼっちなので、自分が自分を戒める以外、一人歩きしていても注意をしてくれる人がいません。その中で、わがままになり、協調性がなくなり、自分本位に進んでしまったりします。
だけど、叱ってくれなくても、笑ってるみんなを見ていて、ものすごく大切な事を学びました。
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それは、美術は人を楽しませたり喜ばせたり切なくさせたり、感動させることができたり、
見る人にとって、「いいこと」であるためにはじまったものなんだという事。
そのための手段は完全に自由自在であり、なにかの方法にとらわれなくてもいいんだという事。
美術を学ぶ事は、人生を学ぶ事そのものだと言う事。

ロダンの遺言のなかに、こんな一説があります。

「若者達よ、真実であれ。下らなく正確であれと言う意味ではない。
 あなたの真実の感覚が、新しいものであれば、最初は理解されないであろう。
 しかし、やがてあなたには味方が現れるだろう。
 なぜなら、ひとりの人間にとって深く真実であるものは、
 全ての人にとっても、そうであるからである。

 大切なのは、感動し、愛し、希望し、ふるえ、生きている事である。
 芸術家である前に、人間であれ!」

本当に美術を共に楽しんでくれる仲間は、私にはどんな宝物よりも価値のある、人生で一番欲しかったものなのかも知れません。
そんななかまたちに出会えただけで、私は道を間違わずに生きて行ける、
みんなが喜んでくれるものを、作ればいいのだ、そう、思えば、
大好きな人たちを、笑顔にする作品が、作れる気がしました。

その笑顔がまだ出会っていない誰かにも伝わり、やがてはたくさんの人に幸せを運ぶ彫刻が作れたら、私はそれが、人生の目標なんだと思います。

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自分の彫刻は、分かってほしい事が多いために、言葉が多すぎたのかな、とおもいます。
無理に難しい言葉を使って、それらしく見えたり、感心させたり。
そんなもの、こころに感動を残す事は決してありません。
「すごいね」で、おわります。

もっと、一刀一刀、彫刻のことばを、選んで語ろうとおもいます。
なるべく、ひらがなのような、ことばで。
シンプルに、やわらかく、ゆるく、あたたかく。
そんなものを、つくっていきたいなと思いました。
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実り多き夏も終わり、展示会が続き、今年の秋は、まさに、芸術の秋になりそうです。

名古屋市 一社駅にあるミュシカさんで今週末から、木彫りのアクセサリーや彫刻を展示させて頂きます。

そのあとは、東京で、グループ展「アズキムシの夏休み」と
9月末は個展 「beautiful friend」が開催されます。

9月にたくさんの人が彫刻に触れ合ってくれるといいなと、願いを込めて。
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by m_kirin30 | 2010-08-24 08:51 | すてきなところ