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2011年 02月 09日 ( 1 )

いっしょに感じる

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目の前のうつくしいものを、だれもが見えているような目でとらえて、そのままを伝えられたらどんなにいいだろう。
個性的にあろうとは、思ったこともありません。
自己表現もまったくなくて、
どうやら、「アート」という街からどんどんはなれた片田舎の「ものづくり」
美術を始めて13年、そんなところに歩いてきたように思います。

「表現」がないのだから、芸術の世界からはみ出してしまっているのかもしれませんが、
それでも今の仕事が私は心底すきです。
みんながみえているものを、みんながみえているように、ただ作る仕事。

動物たちのそのままでうつくしい姿、愛らしさや鋭さ、
においや、生きている事への真剣さ、
めのまえのすべてをとらえるのには、あと200年あっても2000年あっても全く足りません。
地球が何十億年もかかったんだから、あたりまえですが。

私たちがみえている、生きているこの世界の、ひとかけらのうつくしさでもつくることができたら、
彫刻がうつくしい世界のひとつに仲間入りができたら、
私は、もう十分満足です。
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だれにも伝わらなくても、だれも見に来なくても、わかってもらえなくても、いい、なんて
つくりてにとって、そんな、つらく哀しい事はありません。
ほんとはだれもが、自分のいいと思ったものを、誰かにわかってほしいから作るんだ、
そんなふうに思います。

だけどものづくりや表現をしていく人間は、いつでも孤独を味方につけないといけません。
一人ぼっちでハングリーになった時にはじめて、「つくりたい」「つたえたい」という泉が湧きあがってくるからです。
つくりては、みんな寂しがり屋です。

つくるときはたったひとりで
だけどこころが外へ向かってひらいているから、
ひとりでもひとりじゃない。
伝えたい人たちの顔を思い浮かべてつくっているから、
さびしいときも、がんばれるのです。
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芸術の世界からはみ出してしまった私ですが、
自分に作れるものを、いまは素直に作っていこうとおもいます。
この道の行き着く先に
もしかしたらまた芸術の世界の入り口が、待っているかもしれませんし。
リアルを突き詰めて行けば、その先に何がある?
そんな研究を、続けて行こうと思っています。

お兄ちゃんの友だちの、作曲家の柳浦遊くんが、すてきな曲を作ってて、それを送ってくれたので、
過去の彫刻のムービーを作ってみました。
3分で5年をふりかえります。

by m_kirin30 | 2011-02-09 10:14 | イベント